2017年5月24日水曜日

意義はあるか

人生に意味はあるのか。生まれてきた意味をひたすら悩んだよね10代の時。
意味なんてねぇから、楽しく人生を全うするのが落としどころかなと思ったら少し人生楽しめるようになったかなと思う。

うっかり時をさかのぼり過ぎて哲学的な話になってしまった。
話を少し前まで戻す。クリテリウムレースに対しての苦手意識はずっとあったけれど、始めて出た堺浜クリテ(代走)でうっかり入賞してしまってから何かを掴んだのかクリテへの苦手意識が消えた。人生何事も続けてみるもんだ。

苦手だったとしても出れるレースはそこまで自由に選べるわけじゃない。
それもひとつの理由だけど、僕の憧れるレーサーはコース問わず最後の勝負所まで生き残っているような選手だったりする。
さすがにヒルクライムは専門職なのでそういったオールランダーの選手には厳しいのだけど、ある程度のアップダウンコースでも対応して走っていた愛三工業のスプリンターだった西谷選手らは国内でも特に憧れる選手だった。
(2017 堺浜クリテ第5戦 逃げグループ)

そういう部分からロード、ヒルクライム、クリテリウム、特にジャンル問わず今まで実業団のレースに参加してきた。正直な話、良い順位を取ることは限りなく少なかった。それでも順位がめちゃくちゃ悪いという程でもなかった。と思う。(雑)
(2017 堺浜クリテ第5戦 - 5位)

「レース」に加われるようになると面白さが倍増するのがレースの面白いところ。E1の時はレースに参加しながら、ただレースを観戦している状態だった。なんとなく「この人たちの邪魔をしちゃいけない」っていう引け目みたいなものを感じていた。
勝負に加わるだけの練習を出来ていなかったのが一番の理由だったかな。
(2017 JBCFきらら浜クリテリウム E2 - 優勝)

そんなこんなで8年程JBCFで走っているけれど、今年の5月のきらら浜E2で初めての1位というリザルトを獲ることができた。
周りから「いつE1に戻るんだ?」と言われながら、そんな簡単なことじゃない事を軽々しく言いやがって・・・と内心ブツブツ。勝利の重みを知らない人ほどその辺簡単に言う。

自分の中でも昔よりは勝利に近づいてきてた感覚はあって、特にクリテリウムの走り方みたいなのが加わったのが大きかった。年の功か、レースのための練習も練度は増してきてレースに対する可能性は随分と感じるようになっていった。
だから弱気になっても仕方ないし、自分の退路を断つべくSAKURAMENTの店長であるクニヒロ君を少し真似しながら「優勝しまーす」と返事を打つようになった。一種の自己暗示であり自分へのプレッシャーである。

(2017 2days race 木島平)

そして今回の本題。「チーム」に意義はあるか
チームでしかエントリーすることの出来ない木祖村/木島平を2年続けてSAUCE DEVELOPMENTのメンバーで参加してとても良かったと思うので記しておきたいという気持ちが強かった。
正直なところ、昨年の木祖村では自分のライダーとしての能力はレースレベルに対して圧倒的に及ばず、全くレースに加わることはできず自分の中での最大限の達成を求めるのみだった。コースも変更され、少しはレースに関わることができたのが今回の木島平。レースのことはMOVEMENTのブログ等をご参照。
JBCFのレースに参加している選手で、チームのことを"ただ実業団を走るための箱"だとしか思っていないような選手は大勢いる。アマチュアレースなんて個人の力勝負だから、チームというものがほとんど機能していないのが今の多くのチームの現状かも知れない。
レース中におけるチーム
プロのレベルまでなると、レース中に連携プレイというものが可能になってくる。むしろそれは必須であり、個人だけの力では勝つことができないのがロードレースの基本となっている。
僕らアマチュアが同じようにチーム戦術を取ろうとすることは出来なくはないけれど、そもそもレース展開に加われるだけの能力がなければそもそも成立させることができない。
だからJBCFのレースでもチーム戦をしようとするチームも少ないし、それぞれが自分でお金を払って参加しているから自分が勝ちたいという気持ちが強いのは当然だ。
レース外でのチーム
僕らアマチュアチームにとって、ここがまず何よりもチームにとって重要なのかも知れないと思うようになった。自分自身がチームを箱としか捉えていなかったかも知れないなと気付かされた。自分が出たいレースにエントリーして、好きなように走ったらいい。

そう思っていたけど、SAUCE DEVELOPMENTというチームになってから、そこに所属する選手たちは「チーム」を求めているのだなと静かながらに訴え続けてくれたように思う。気付くのが遅すぎた。

一緒に遠征すると楽しい。レース前でもチーム内でいい雰囲気を持っていれば、適度な緊張感とそれをほぐしてくれる会話があったりする。緊張しているとやっぱり良い走りはできないからね。

練習ではどうだろう。ライバルチームに負けるよりも、やっぱりチームメイトに負ける方が結構悔しかったりする。
ここが実際はとても大きくて、僕自身の練習もチームメイトに負けたくねぇみたいな根性でレースの準備をしているところがある。特に今年は。
それで僕の走りがどう映ったかはわからないけど、それなりに仲間の目に火がついたような雰囲気は感じた。仲間の活躍が何よりも刺激になる、そんな関係はチームとしてとっても良いなと思う次第。仲間が仲間でなくなるのは気持ちの温度差だから、皆で熱くなれるのが一番良い。
これからのレース
まだ僕らのチームとしてのレベルは低く、それなりに活躍はしているものの相対的に見ればまだまだである。その中で最大限チームのリザルトを得るために「出来る範囲でチームで協力しろ」と伝えていて、チームプレイと言えるほどのことはまだ出来ていないが、オママゴト程度には出来るようになってきている感触はある。

アマチュアレベルでチームプレイなど不要。それは決して間違っていないが、国内レースでもチーム単位での強さが求められる戦いの兆しは見え始めている。E1カテゴリーでもチーム力を求められるようになるのはそう遠くないのではないかと感じている。

木島平のレースコンセプトという程ではないけど、単騎で強い選手がいきなりプロにいってチームプレイなど出来るのだろうか?少なくともチームで協力するというスタンスを経験して損は無いだろう。
僕自身はクリテが走れるようになったり、E2で勝つことができたり絶対評価(ゆとり教育)で見ればかなりの高得点と思っているけど、相対評価で見れば凡人レベルであることは明らかだ。
無論、僕自身がチームで協力しなければ箸にも棒にも掛からぬと思っているからチームでの走りを大切にする。弱いからこその選択。
だからチームとしてE1での優勝を獲得したとしても、Jプロツアーで通用するかと言われると難しい話。そこは履き違えてはいけない。

だから僕は若いメンバーはチームを踏み台にして飛び立っていけばいいなと考えているし、僕ら社会人は社会人として適度にレースを楽しめれば十分と考えている。
その中でチームを通して生まれる人と人の結びつきが皆を成長させてくれるように思う。
迷惑をかけているかも知れないし、不甲斐ないところは多いと思うけど僕はとても良い刺激をもらっているし、とても勉強になっている。

「チーム」というものは僕が思っていた以上に良いものだった。

2days race in 木島平
白石 Instagram
今井 Instagram
水野(写真) 「木島平 Flickr

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